2016年12月12日月曜日

文庫版「オール・マイ・ラヴィング」


お仕事のおしらせ。
岩瀬成子さんの小説「オール・マイ・ラヴィング」(小学館文庫)の装画。
帯も含め、装丁も担当しました。

「オール・マイ・ラヴィング」はビートルズの曲ですが、
本書の原稿を読んでいる時、絵を描いている時、
デザインしている時、そして、仕事を終えたあとも
「オール・マイ・ラヴィング」を口ずさんでいた。

少ない小遣いで買ったレコードやCDを何回も何回もくりかえし
一音も聞き逃すまいと聞いていた十代の頃の感覚を
この本を読んでいたら思い出した。
今ってYou Tubeとかがあるからこういう感覚ってあまりないのかな。
どうなんだろう。

繊細な年頃の、とても繊細な時間に夢中になって音楽に浸っていればいるほど
それが身体の中で熟成して、後に “ 何かいいもの ” となって返ってくる、
そんな気がする。
僕自身、音楽に助けられているなあと感じることが多々あって実感として思う。

“1966年、ビートルズが日本にやってきたあの年。
14歳の少女が住む小さな町にビートルズファンは一人だけだった”
(本書、表4解説より抜粋)

おすすめです。是非。




2016年12月11日日曜日

鳥になりたい男の子とフクロウ


年末のグループ展のお知らせ。
ここのところずっと平面の制作だったので、木工の彫ったり削ったりといった
作業は気分が変わって楽しい制作時間だった。

僕のこけしは、“鳥になりたい男の子とフクロウ”の2体。
展示関係は、年内これが最後。
来年、再来年と展示の予定が決まって来ていますが、それはまた後日。

では、ご覧いただけますと幸いです。


「こけしWONDER DOLL展」
 2016年12月12日(月)~12月24日(土)
 11:00-19:00 土曜日17:00まで 日休み 祭日は通常営業


2016年9月21日水曜日

個展「フラニー序章」


10月の展示のおしらせ。
今年の9月に20周年を迎えた原宿のカフェ・シーモアグラスにて。

僕がはじめてシーモアグラスで個展をしたのは16年前のこと。
その時はシーモアグラスという店名に因んで、
『バナナフィッシュにうってつけの日』というタイトルで展示をした。

『バナナフィッシュにうってつけの日』は、
サリンジャーの短編集『ナイン・ストーリーズ』に収められている作品である。
「グラース家」の長男、シーモア・グラースの一日を描いた物語。
『バナナフィッシュにうってつけの日』という邦題は、野崎孝さんの訳(新潮文庫)
ですが、この邦題の「軽やかさ」とこの物語が内包している気配との対比が
かっこいいなあと学生時代によく思ったものです。

さて、
今回、カフェ・シーモアグラス20周年の個展として、
再びサリンジャーの作品からグラース家の次女 “フラニー” を題材に
展示してみようと思う。
これは店主からのリクエストでもある。

サリンジャーの描いていないフラニーを
僕なりに楽しみながら描こうと思ったためと、
カフェ・シーモアグラスのこれからの20年という気持ちを込めて
タイトルを『フラニー序章』とした。

年内予定している僕の個展はこれで最後。
楽しんでいただけると幸いです。




また、シーモアグラス20周年のオムニバス・アルバム(CD)が
タワーレコードから発売中。
僕も1曲参加してます。むかしむかしにつくった曲。
これも店主からリクエストがあって収録させてもらうことになった。
作った当時は曲名をつけてなかったので
今回「futa no uta 」という名前をつけてみた。

「もっとうたってよちゃん」

どうぞ、よろしく。



2016年8月2日火曜日

新作絵本『ぼくはかわです』


新作絵本『ぼくはかわです』ができました。

僕(植田)は、山にかこまれていて、
いく筋かのちいさな川と1本の大きな川が流れている田舎で育った。
子どもの頃、夏になれば、だいたいどこかの川にいた。
高校にあがると、ボート部(レガッタ)に入部したので
授業が終われば、やはり川にいた。

ライブペインティングのようなやや無心状態で描いている絵には
必ずと言っていいほど、描き終えた絵の中に川がある。
地図を見れば、つい川を探してしまう。
風景の中に川があるということが、
自分にとってすごく重要なことだと近頃よく思う。

今回描いた川は、夏になるとよく行った地元のとある川がモデルだ。
水がとても冷たくてとても綺麗な川。
岩場があって、みんなそこから川に飛び込む。
川底に泳ぐ鯉が上からも見えるくらい澄んでいる。

本描きに入る前、ひさしぶりにその川を訪れてみた。
やはりとても澄んだ水と空気が流れていた。

絵本をひらくたびに、水の流れる音が聴こえるといいなと思って描いた。



「川も時もたえまなく流れ、でもいつもそこにある。
 体のなかを、きれいな空気が吹き抜けるような絵本です。」

今回、江國香織さんが、この絵本の帯に添えてくださった
言葉がとてもうれしかった。


手に取っていただけると幸いです。




2016年6月13日月曜日

個展「A Boat.」



七月の陽が
鈍く反射する川面
頭上を覆う樹々を感じながら
舟に横たわり
しずかに目をとじている
波が時おり船底を打つ音は
まるで暗号のようだ



7月は東京・吉祥寺キチムにて個展が開催されます。
吉祥寺は慣れ親しんだ街だけど、キチムで展示をするのは今回がはじめて。
神戸、キチムとはじめての場所がつづく。

さて、キチムでは、4月から「4人の画家の展覧会シリーズ」として
リレーのように絵の展示をしています。
( 4月・西脇一弘、5月・山口洋佑、6月・nakaban、7月・植田真 )
これを記念して、4人のポスターも制作され、キチムにて販売されている。
4枚セットは特製筒付き。(1枚からでも購入可能)

7/16(土)には、ギターとライブペイントもします。
夕暮れ頃の17:30からはじめて19:00頃まで。
その他、詳細は下記をご覧ください。


>>>>>>>>


植田真 個展「A Boat.」

2016.7.13(水)〜7.24(日)
水 木 金 祝日 12:00 19:00(L.O.18:00)
     土 日 12:00 20:00(L.O.19:00)
     定休日  7.19(火)
*7.14(木)は17時30分まで(L.O.16:30)
*7.16(土)は16時30分まで(L.O.15:30)
◯カフェのためご入店の際にはご注文をお願いします。
◯ご入店はラストオーダーの時間までとなります。


オープニングの7月13日(水)19:00~22:00まで
Bar Timeとして営業することになりました。
Bar Timeには、植田真・nakaban・山口洋佑が交代でDJを担当し、
制作時などに聴いている音楽を流します。
お酒を飲みながら、絵をご覧いただいたり、音楽を聴いたり、
3人の作家との交流をお楽しみください。
みなさん、どうぞお気軽にお立ち寄りください。
Bar Time は入場無料です。(飲み物などオーダーをお願いします。)



7.16(土)
【 植田真「音楽と絵の即興」

夕暮れから夜にかけて奏でられるギターの即興音楽とライブペインティング。
ライブペイント終了後の19時以降は、そのままバータイムとして
営業していただくので、ゆっくりとお楽しみください。要予約。


open 17:00 / 17:30〜19:00(〜22:00 Bar Time)
charge  ¥1,000(+1drink)
ご予約 yoyaku1@kichimu.la
件名を「7月16日/予約」とし、本文に「お名前(ふりがな)・携帯番号・人数・お連れ様のお名前」を添えてお申し込みください。


キチム・ホームページでも>>コチラ


キチム
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-7 吉祥ビル地下1階 


2016年5月18日水曜日

個展「Belvedere 見晴らし台」


見晴らし台に立ち
深く 呼吸をする
濃い緑と青の葉は擦れあい
視点は
街をこえ 海へと向かう


2016年6月、まずは神戸で展覧会。
神戸で個展をするのは、今回がはじめて。
山と海の距離が近く、
港からの汽笛は風に乗って山まで届く。
さまざまな顔を見せてくれる街。

新作・旧作・その他、ライブイベントも。
展覧会もさまざまな顔をお見せできたらと思っているので
是非ご覧ください。




植田 真 個展
Belvedere  見晴らし台

2016.6.7 tue 〜 6.19 sun
12:00〜19:00
最終日 18:00まで/月曜休み


【音楽と絵の即興】
ギターによる即興音楽と、ライブペイントのイベント。
6.12(日)14:00〜15:30/¥500(おまけ付)
ご予約受付中  tel.  078-332-5808 / メール  gallery vie@galleryvie.jp
注)イベント中、ご予約いただいていない方のご入場はご遠慮いただいております。
ご了承ください。




〒650-0022
兵庫県神戸市中央区元町通3-2-15
セントラルビル元町5F
tel 078-332-5808
fax 078-332-5807
mail gallery vie@galleryvie.jp



2016年3月11日金曜日

それで君を呼んだのに 2016


だいぶ春も近くなってきた。
この季節になると描く絵。
原宿の小さな喫茶店、シーモアグラスでの企画展、
「それで君を呼んだのに 忌野清志郎を想う」のDMの絵。
(題字は荒井良二さんの描き文字です)
この展示も今年で3回目。

参加者それぞれ忌野清志郎さんへの想いを作品にしたこの企画展は、
毎年、その年の作品に加え、これまでの作品も展示していく。
つまり、開催する度にボリュームが増し、展示の軌跡も見ることができる、
という仕組みになっている。

開催期間は、清志郎さんの誕生日4月2日から命日5月2日までの1ヶ月。
参加する顔ぶれも絵描き・俳優・ミュージシャンなどなど多様で豪華。

荒井良二/植田真/染 吾郎/竹中直人/マツヤマ・アキオ
安食史子/田村セツコ/はまのゆか/松成真理子/美篶堂・上島明子
やまぐちめぐみ/矢野顕子 and more...

お近くにお越しの際は是非。


カフェ シーモアグラス
東京都渋谷区神宮前6-27-8京セラ原宿ビルB1F
tel&fax 03-5469-9469
13:00〜18:00 土曜定休





2016年3月9日水曜日

KITANO MOUNTAIN + WORK + FOOD


少し前の話ですが、神戸R不動産より発行されているフリーペーパー
KITANO MOUNTAIN + WORK + FOOD」のイラストレーションを描きました。

このフリーペーパーは山と海が近い神戸市北野町で、
仕事場を持ちませんか?という内容のもの。

上の写真のように、広げると片面がポスターになっている。
神戸・北野は、山からの延長線上に古い洋館や個性的なマンションなどが建ち、
その間を秘密の抜け道のように細い路地などが通っていて、そこを抜けて行くと
建物と建物のあいだに神戸の海が見える。そんな場所。私見ですが。
そういったなんだかわくわくしてくるような雰囲気が伝わればと絵にしてみた。

さて、ご存知の方もいると思いますが、R不動産とは、
東京R不動産をはじめ、全国で個性的かつ面白い物件を紹介している不動産。
神戸R不動産は、場所柄、外国人向けマンションなども多く、
アトリエにも良い、魅力的な物件も多く紹介されているので
見ているだけでも楽しくなる。


フリーペーパーの内容にご興味ある方は、
下記サイトをご覧いただければと思います。






2016年2月1日月曜日

鳥獣戯画



ピンポイントギャラリーにて「100人の鳥獣戯画」展

「100 人の鳥獣戯画」展
2016 年2 月8 日(月)~2 月27 日(土)
11:00~19:00 土曜日は17:00 まで  
祭日は平常通り 日曜休み


川辺で戯れる、兎、栗鼠、鳥、蛙。
題して「二月なかごろの空の踊り」。
どうぞよろしくお願いします。