2018年10月4日木曜日

リスのたんじょうび


『リスのたんじょうび』
トーン・テレヘン 著
野坂悦子 訳
植田真 画
装丁:中嶋香織

テレヘンさんの『リスのたんじょうび』ができた。

一つ前のブログに書いた通り、
ぼくは27歳の時にテレヘンさんの本に出会った。
それ以来、何度も読み返し「指針」となる特別な存在になっている。

どうぶつたちを主人公にしたテレヘンさんのお話は
一見、身体馴染みが良い。
しかし、なにかがひっかかる。
ひっかかりは自分の中のある部分とむすびついて
独特の深い味わいとなる。

ぼくが27歳の時に感じた感触は図らずも
18年経過して、このような形になった。
いや、もしかしたら、「指針」としてきたものが
長い道をたどってこの本にむすびついたのかもしれない。

あの頃のぼくには描けなかっただろう。

ぜひ、読んでもらいたい本です。