10月の展示のおしらせ。
今年の9月に20周年を迎えた原宿のカフェ・シーモアグラスにて。
僕がはじめてシーモアグラスで個展をしたのは16年前のこと。
その時はシーモアグラスという店名に因んで、
『バナナフィッシュにうってつけの日』というタイトルで展示をした。
『バナナフィッシュにうってつけの日』は、
サリンジャーの短編集『ナイン・ストーリーズ』に収められている作品である。
「グラース家」の長男、シーモア・グラースの一日を描いた物語。
『バナナフィッシュにうってつけの日』という邦題は、野崎孝さんの訳(新潮文庫)
ですが、この邦題の「軽やかさ」とこの物語が内包している気配との対比が
かっこいいなあと学生時代によく思ったものです。
さて、
今回、カフェ・シーモアグラス20周年の個展として、
再びサリンジャーの作品からグラース家の次女 “フラニー” を題材に
展示してみようと思う。
これは店主からのリクエストでもある。
サリンジャーの描いていないフラニーを
僕なりに楽しみながら描こうと思ったためと、
カフェ・シーモアグラスのこれからの20年という気持ちを込めて
タイトルを『フラニー序章』とした。
年内予定している僕の個展はこれで最後。
楽しんでいただけると幸いです。
また、シーモアグラス20周年のオムニバス・アルバム(CD)が
タワーレコードから発売中。
僕も1曲参加してます。むかしむかしにつくった曲。
これも店主からリクエストがあって収録させてもらうことになった。
作った当時は曲名をつけてなかったので
今回「futa no uta 」という名前をつけてみた。
「もっとうたってよちゃん」
どうぞ、よろしく。