2021年4月25日日曜日

『ひばりに』原画展のおしらせ

 



京都「小さな絵本美術館カフェ・響き館」にて
絵本『ひばりに』の原画展を開催しております。
もしお近くにお越しの際はご覧いただけますと幸いです。

新型コロナウイルス感染拡大が深刻な状況ですので十分にご注意ください。
とにかく、一日でも早く安心して出かけられる日が来ることを願います。

尚、本展示はご予約優先となっているようです。
マスク着用など感染拡大防止にご協力いただけますと幸いです。



『ひばりに』原画展
4月23日(金)~5月24日(月)

休館日/火曜~木曜、5月5日(水・祝)
※4月29日(木・祝)、5月4日(火・祝)は開館

開館時間/13時~18時(入館・ラストオーダー:17時まで)
入館料:650円(1ドリンク代 ※美味しいスイーツも追加でご用意)

その他、お店の情報や詳細はコチラ





 

2021年4月5日月曜日

「ROKKONOMAD」山のなかの壁画制作


この春、六甲山の上に新しくできたシェアオフィス・ROKKONOMADの壁面に絵を描きました。山の上で仕事ができるなんて海・街・山の距離感が近い神戸ならではだと思う。エリアにもよりますが、街から六甲山上まで車で20〜30分ほど。そのくらいの時間で木々に囲まれた山上のオフィスに着いてしまうというのもなかなか稀有な環境だ。僕も壁画制作中は数日通いましたが、通うストレスは感じなかった。ちなみに「六甲」駅からバスとケーブルカーを使い、ケーブルカー・六甲山上駅から徒歩でもアクセスできるので、車がなくても意外と簡単に「街の暮らし」と「山の上の木々に囲まれた仕事場」の両立が可能である。数年前に、神戸・北野にあるシェアオフィス・KITANOMADの壁面を描いたときよりも、今回は山という立地も相まって、画面も絵のストロークもより大きくした方が空間にはしっくりときた。午前から夕刻まで全身を使って描いてへろへろになった身体も帰りの木立の道やそこかしこから聞こえる鳥のさえずりなどに癒されて、とても充実した気持ちになるのだった。ここに仕事場を持つということは、きっと山上でしか味わうことのできない時間の流れと充足感に満ちているのだろうな。

山の中のシェアオフィス「ROKKONOMAD」。興味のある方はこちら。







2021年4月1日木曜日

原画展のおしらせ




 『りすのたんじょうび』(トーン・テレヘン/野坂悦子・訳/偕成社)『りすとかえるとかぜのうた』(BL出版)の2冊の本の原画展が京都「絵本屋きんだあらんど」で開催されます。「りす」つながりのこの2冊の原画が同時に見られるのは今回はじめてです。どうか楽しんいただけるとうれしいです。オリジナル作品の販売も少しですがございます。また、会期中の4月11日(日)にはライブペインティングを行います。こちらは屋外での開催になります。マスク着用など、新型コロナウイルス感染防止にはご協力ください。イベント予約方法などは下記にて。



『りすのたんじょうび』(偕成社)『りすとかえるとかぜのうた』(BL出版)原画展

◯日時:2021年4月4日(日)〜18日(日)10:00〜17:00 
月・火・木曜は施錠されている場合がありますが、
展示はご覧になれますので、2階スタッフにお声がけください。
◯場所:きんだあぎゃらりい(絵本屋きんだあらんど1階)
※作家在廊日などはツイッターにてご案内します。

ライブペインティング
◯日時:4月11日(日)14:00〜15:30
◯会場:本福寺境内  参加費:1,500円
【お申し込み方法】(要予約・先着20名)
件名を「植田真さんライブペインティング」とし、
お名前・電話番号を明記のうえ、
kinderland.event@gmail.comまで
メールにてお申し込みください。


〒606-8354
京都府京都市左京区頭町351
(地下鉄 三条京阪駅下車徒歩8分)
TEL/FAX 075-752-9275
MAIL kinderland.event@gmail.com




2021年3月31日水曜日

『Coyote』no.73 / Spring 2021



「Coyote」
no.73 / Spring 2021
Switch Publishing


イッセー尾形さんがご家族との旅のことを書かれたテキストに絵を描きました。イッセー尾形さん、文章もとてもいいですね。

旅といえば、この道の先になにがあるのか、あの角を曲がったらどんな景色が現れるのだろう?この「なにかいいものに出会えるかもしれない」という期待が僕にとって旅の出発点であるようだ。

昨年の春、コロナ禍によって息子の幼稚園も3月から6月まで4ヶ月間ほど休園になった。さすがにずっと家に閉じこもっているわけにもいかず、時折、気分転換と運動不足解消のために、息子と虫捕り網をもって人気(ひとけ)のない近所を歩いていた。
山側の住宅街は、人とすれ違うこともなく、いつもの路地がいつもと違うようで、僕たちはその静まり返った路地で蝶を追ったり、アゲハの幼虫を探したりしていた。やがて、住宅街のはずれから「見晴らし台」を辿り、そのままぐんぐんと山の中を登っていった。
鳥の鳴く声と葉っぱを踏む音。開けた場所からは町が見渡すことができた。ここは家から一番近いトレッキングルートだけれど、近いから逆にこれまで来たことがなく、だから当然すべてがはじめて歩く道だった。なんだかとても気分がよくて、「なにかいいものに出会えるかもしれない」期待感に満ちていた。あ、この感覚は旅だな。そして、子供の頃はよくこういう気分で山や川で遊んでいたなあと思った。
それから僕たちは山に通った。枝という枝から毛虫がぶーらんぶーらんしている毛虫祭り状態になる日まで。
あれから一年、まだ相変わらず油断できない状況だけれど、だんだんと暖かくなってきたし、太陽も明るくなってきた。蝶もちらほら飛んでいる。また、山に通う日々になりそうだ。




2021年2月12日金曜日

新刊絵本『ひばりに』

 


『ひばりに』
内田麟太郎/詩
うえだまこと/絵
アリス館

デザイン/大島依提亜


内田麟太郎さんとの新刊絵本のおしらせ。
デザインは、大島依提亜さん(はっと目をひきつつも主張しすぎない絶妙なタイトル文字も大島さん)。そこに流れる空気を止めることなく、開いたものにしてくれました。

内田さんが震災を受けて書かれた詩『ひばりに』。
心がゆらぎ、不安な気持ちのとなりにいてくれる、あたたかな視点。まるで、地面から芽を出す小さな種子を助ける風や土や水のように、そっと寄り添うものを感じました。

詩の絵本というのは、「ことば」との距離感がとても繊細だと思う。そのバランスを探るため、スケッチ画を繰り返し描いていた時にふと女の子が縄跳びをする絵が浮かんだ。小学生の頃以来していなかった縄飛びを子供と一緒にしてみたら、「飛び、跳ねる」ということは、こんなにも心も体も軽やかになるのだなというのを感じた。
生きていると思いもよらぬ様々なことが立ちはだかる。我々は、それをなんとか乗り越えていかなければいけないけれど、そうそういつもうまく行くわけではない。それでも、(状況はさほど変わらなくても)ふっと軽やかに縄を跳ぶ感覚を一瞬でも持つことができたら、それだけでも十分なような気がします。

新型コロナウイルスCOVID-19が未だ終息できていない2021年。東日本大震災からは10年が経つ。ほんのすこしでも軽やかに「飛び、跳ねる」ことができれば、この状況下でも別の局面を見つけることができるかもしれないな、と思うのです。







2021年1月21日木曜日

Pinpoint Gallery 「謎」展



Pinpoint Gallery の「謎」展に参加します。
僕が描いたのはシャーロック・ホームズ2つ目の長編『四つの署名』。暇をもてあましていたホームズの元にやってきた久しぶりの依頼。登場する人物たちも濃くて個性的。そこにワトソンの恋愛も絡んできて、長編4作品のなかでも独特の雰囲気を醸し出しています。怪奇的、そして謎めいた傑作です。
2021年の描き初めに楽しんで描きました。本年もよろしくお願いします。


『謎』
2021年2月1日(月)~2月13日(土)
open hours: 12時~19時 土曜日17時まで 日曜休み
※初日月曜のみ 14時~19時

参加作家などの詳細はこちら



2021年1月18日月曜日

Cake Stand クッキー缶

 


パッケージのお仕事。

Cake Stand のクッキー缶』

缶のイラストレーションとデザインをしました。
以前も、Cake Stand のラッピングペーパーを制作しましたが、今回のクッキー缶もラッピングペーパーで包まれたお菓子と並べた時にも合うような、でも、また新しい印象を与えるものをイメージして制作しました。カラーバリエーションにパープル × グレーを基調としたものもあります。

主役のクッキーの美味しさは言わずもがな、珈琲にも紅茶にも日本茶にも合いますし、ワインなどとも相性がよかったです。ちなみに缶箱は中身を食べ終わったあとも入れ物として重宝しますね。年数を経てすごく古びた缶箱はなかなか味があっていいものです。

オンラインでの販売は Cake StandInstagram でご確認ください。
近日中では1/19にオンライン販売があるそうですよ。







2021年1月17日日曜日

ネムノキをきらないで



装画・挿絵のお知らせ。

『ネムノキをきらないで』
岩瀬成子/作 植田真/絵
文研出版


おじいちゃんの家の庭にある立派なネムノキを、おとなたちは切り倒すといいだした。ぼくは反対したけれど、枝がのびすぎて、あぶないからといって、枝を切り落とすことになる。ぼくは、おとなたちにいいたいことをうまくことばにできない── (本書そで文より)

身近にある木々や虫や生き物たちの存在。ひとつひとつ見ていると、その向こうにはもっとたくさんの気配を感じる。木にとまる鳥。鳥がついばむ虫。鳥がさえずり、風がふいて葉と葉がふれあう。木の下で仕事の手を休め一息つく人。なにげない営みを切り取ってみても、人も動物も虫も木々もみんな繋がっている。

親密さと大きく包まれるようなやさしさを感じる岩瀬成子さんの新刊。
文章で描かれる少年の繊細な気持ちと少年を通して見える情景が印象的でした。イメージが固定される絵ではなく、文章と絵が気持ちのよいハーモニーを奏でてくれたらいいなという想いで、全体に小さな絵たち、ピースがちらばるように描き、最後に合わさって読後感として残るように意識しました。
ぜひ、多くの人に読んでもらいたい本です。


僕の母の実家には柿の木があった。こどもの頃、その柿の実が美味しくて、秋がくるのを毎年たのしみにしていた。この本の絵を描いていたらそんなことを思い出した。そしたら、「今年は柿がたくさんなったよ」と、叔父(母の兄)から柿が届いた。ずいぶん久しぶりに食べたけれど、普段食べている柿の味ともまたちがう、こどもの頃食べたあの柿の味がした。それは、こどもの頃のことをあれこれと思い出す味だった。お祭りのことや、母の実家に一人で泊まったことや、従兄弟たちと駆けまわったことや、年の瀬に庭でお餅をついていた親の姿などを。そう、一本の木にも、いろいろなものが繋がっている。