2015年11月17日火曜日

児童書の仕事:森ねこのふしぎなたね


児童書の仕事。

『森ねこのふしぎなたね』ポプラ社
間瀬みか/作 植田真/絵

第五回浜松市主催「森林のまち童話大賞」大賞受賞作。

タツキは学校の帰り道、大きな銀杏の木の下で、
みどり色の子ねこ“森ねこ”出会う。
森ねこにもらったふしぎな種。
家に帰って鉛筆の上に置いてみると……

やわらかく親しみがもてるような空気感が出ればいいなと
色鉛筆で作画。
物語の中に出てくる“木”も色鉛筆でがりがり描くのが、
このおはなしの雰囲気には合っているような気がした。

「森林のまち童話大賞」は僕の地元が主催している賞。
今回、その賞の大賞を受賞された間瀬みかさんのおはなしに絵を描いた。
自分が生まれ育った場所と、こうやって仕事として関わり合うことが
出来たのもなんだかよかった。

ユーモラスで想像力掻き立てられる楽しいお話。
ぜひ!



2015年11月15日日曜日

個展後記『そして、水辺』『旅の断片譜』


ちょっとタイミングがずれたけれど、個展後記。

ピンポイントギャラリー『そして、水辺』とシーモアグラス『旅の断片譜』。
1月にトムズボックス『旅路の音楽』、5月に京都nowaki『木の町へ』、
2015年の個展すべてがこれで終了した。

『旅路の音楽』では、展示に合わせて私家本「Psalm at Journey」、
『木の町へ』では、ロカプロダクツさんとのコラボで木の立体作品、
京都・恵文社でnakabanさんをゲストに幻灯ライブ。

今回の『旅の断片譜』では、
unpeu 遠藤順子さんが作ってくれる旅の料理と
僕の選曲によるプレオープニング。料理が本当においしかった。
馴れ親しんだ場所で美味しい食事を楽しみながら、遠い国のことを思い出し、
好きな音楽を聴く。時折、人とこれまで体験した旅行の話をし合う。
シンプルだけど、すごく楽しかった。
また機会があればできたら嬉しい。

『そして、水辺』では、50号のライブペインティング。
僕の場合、ライブペインティングをしながら、傍らでギターを鳴らし、
音楽もだんだんと作っていく、そして絵を描き、またギターを鳴らす。
というものだけど、神戸、京都、松本、東京とやってきて
やっと少し楽しむ余裕がでてきた。
だいたい開始から30分くらい経過した辺りからふっと身体が軽くなる。
これもまた機会があればどこかでやれたらいいな。



それぞれの展示でそれぞれ違う動き方ができた。
色々な人に協力してもらって、一人では出来なかったこともできた。
みなさま、本当にありがとうございました。

見に来てくださったみなさま、
そしてシーモアグラスの感想ノートに書いてくれたみなさま、
どうもありがとうございました!




2015年11月8日日曜日

装画の仕事:書店主フィクリーのものがたり


装画の仕事。

『書店主フィクリーのものがたり』早川書房
ガブリエル・ゼヴィン/著 小尾芙佐/訳 
装幀/早川書房デザイン室

島に一軒だけある書店に、
ある日、幼い女の子が
捨てられていた。
そして彼女を育て始めた

偏屈な店主は、
人を愛する心を知っていく
(帯より)


タイトルの通り、島の書店主、そして一軒の書店を中心に起こる物語。
読みはじめたら一気に読んでしまった。

各章の前に、書店主フィクリーによる『リッツくらい大きなダイアモンド』や
『バナナフィッシュ日和』など、実在の短編についてのコメントがある。
読み進めるうちに、このコメントの意味するところがわかってくるのだが、
やはり読んだことのある短編が出てく ると面白さが増す。

読後、本屋に行ってじっくり本を選びたくなった。
ぜひ!