『ともだちのときちゃん』岩瀬成子・作 植田真・絵
小学2年生の、おしゃべりが苦手で何をするにもゆっくりな“ときちゃん”と
おしゃべりするのが大好きな“さつきちゃん”。
テンポがまったく違うふたり。
でも、一緒にいるから見える、相手の見ているもの。
見えてるけど見えてない景色。聞こえているけど聞こえていない音。
日常の中の、身の回りの、手を伸ばしたらすぐ触れられるのに
手にすることのないものってあるよね、と思う。
「あたりまえ」だし「知ってる」けど、
それを感触あるものとして触れないと「あたりまえ」や「知ってる」には
ならない。そういうことを、ときちゃんの目を通して感じる。
昨年、『オール・マイ・ラヴィング』(文庫版)の装丁を
担当させていただいた岩瀬成子さんの低学年向けよみもの。
こどももおとなも、おすすめです。ぜひ。
「ともだちのときちゃん」
作 岩瀬成子
絵 植田真
装丁 椎原由美子(シー・オーツーデザイン)
フレーベル館