『リスのたんじょうび』
トーン・テレヘン 著
野坂悦子 訳
植田真 画
植田真 画
装丁:中嶋香織
テレヘンさんの『リスのたんじょうび』ができた。
一つ前のブログに書いた通り、
ぼくは27歳の時にテレヘンさんの本に出会った。
それ以来、何度も読み返し「指針」となる特別な存在になっている。
どうぶつたちを主人公にしたテレヘンさんのお話は
一見、身体馴染みが良い。
しかし、なにかがひっかかる。
しかし、なにかがひっかかる。
ひっかかりは自分の中のある部分とむすびついて
独特の深い味わいとなる。
ぼくが27歳の時に感じた感触は図らずも
18年経過して、このような形になった。
いや、もしかしたら、「指針」としてきたものが
長い道をたどってこの本にむすびついたのかもしれない。
あの頃のぼくには描けなかっただろう。
ぜひ、読んでもらいたい本です。